【休校中の家庭学習】勉強のモチベーションを上げるには?

緊急事態宣言の延長が5月4日(月)にも決定され、小・中・高等学校はさらに1ヶ月ほど休校が続くことになります。

現在、学校や塾から出された課題に自宅で取り組んでいる生徒さんも多くいらっしゃるでしょう。子どもたちの学習をサポートするため、オンライン授業を開講している塾などもあります。

元塾講師
元塾講師

神奈川県の大手の塾では、先生と児童・生徒がリアルタイムでコミュニケーションをとれる「双方向のオンライン授業」を導入しているよ!

ただ、オンライン上で先生と対面できるとは言っても、教室ではなく自宅で授業を受けるとあって、なかなか緊張感を保てないこともあるかもしれません。また、そもそも塾に通っていない生徒さんは、ひとりで学習を続けざるを得ない状況になっています。

子どもにとってひとりでコツコツと勉強することは簡単なことではありません。学校があっても家庭学習がなかなかはかどらない生徒さんもいらっしゃるでしょう。そこで今回は、家庭学習がグングンと進む方法をご紹介します。

勉強へのモチベーションを上げるには?

子どもたちひとりひとりがコツコツと家庭で勉強を続けられるのは「レア」なケースです。自分で計画を立て、毎日きちんと勉強をしている生徒さんはかなり少ないと思います。

学校や塾などの宿題があるから勉強の習慣が保てているけれど、自宅での学習がメインになると、コツコツと続けられないと悩まれている保護者の方も多いのではないでしょうか。

勉強のモチベーションが上がらないのはなぜ?

子どもが学校や塾の課題を放ったらかしにして、いつまでもダラダラとゲームをしたり、マンガを読んだりしていると、お父さんやお母さんはイライラして、つい「いつまでダラダラしてるの?」などと叱ってしまいがちです。

ただ、「◯◯しなさい!」や「なんで言うことを聞かないの!」などと叱ったとしても、子どもたちが前向きに勉強をするとは思えませんよね? むしろ、ふてくされて勉強どころではなくなることもあるでしょう。

それでは、子どもが勉強へのモチベーションを上げられないのはなぜでしょうか? 理由としては以下のものが考えられます。

  1. 勉強よりも楽しいものがあるから
  2. 気分が乗らないから
  3. 勉強がつまらない(できない)から
  4. 勉強の計画を自分で立ててないから

子どもたちが能動的(前向き)に勉強するには、上に書いたような「モチベーションが下がる(やる気をなくしてしまう)」理由をしっかりとケアすることが大切です。そして、ひとりひとりの子どもに合った「声かけ」などをするのが良いでしょう。

1. 勉強よりも楽しいことがあるときは?

「ゲームをしたい!」、「マンガを読みたい!」、「Youtubeを観たい!」、いざ勉強を始めようとしても、「もうちょっとだけ」とゲームやマンガや動画の時間が延びたりすることはありませんか?

また、お父さんやお母さんの方から声かけをしないと、子どもから進んで勉強することはほとんどありません。どうしても勉強よりも楽しいことに目が向いてしまうのは仕方のないことです。こうしたことで困っているときは、以下のことを試してみて下さい。

「準備運動」から始める
いきなり勉強を始めるのはハードルが高いので、まずは準備運動をするのがベターです。子どもたちが簡単にできることから少しずつ始めてみましょう。
例えば、鉛筆やシャープペンを子どもたちの手にもたせる、余った古紙に好きな字や絵を描かせる、テキストの問題を音読するなどです。小さなハードルを設け、それらをひとつずつ達成をしていくことによって、すんなりと勉強に取り組めるようになります。

2. 気分が乗らないときは?

私たち大人にとっても、「仕事をしなければならないけれど、気分が乗らない」ときはありますよね? 子どもたちにとってもそれは同じです。何となく気分が乗らず、ダラダラと過ごしてしまうこともあるでしょう。そんなときは以下のことを試してみて下さい。

気分が乗らないときは手を動かす
少しでもやる気を起こすためには、何かしらの作業をすることが効果的です。「気分が乗らないな〜」と思っていても、手を動かしているうちに「よし!」と気分が切り替わることもあります。
・机を片付ける
・テキストを開く
・テキストを音読してみる
・ノートを開く
・ノートに日付を書く
勉強に取り組む前に、簡単にできる作業をどんどんこなしていくと、子どもたちは次第に「勉強しようかな?」という気持ちになるのです。

3. 勉強がつまらない(できない)ときは?

勉強がつまらないのは、子どもたちがそこに「意義(意味)」を見いだせないからです。「どうして勉強をしなければならないの?」と感じているなら、前向きな気持ちをもてませんよね。

また、「できない」ことを好きになるのは難しく、まして楽しい気持ちになることはほとんどないでしょう。子どもが勉強を「できない」と思ってしまうと、そこからどのように逃れるかを考えるようになってしまい、前向きな気持ちはなくなります。

できることから始める
できないものに取り組もうとしても「やる気が下がる」だけです。わからないものは後回しにして、できるものからコツコツと取り組むようにしましょう。
そして、「できない問題」については、「なぜそれができないのか?」をノートにメモとして残しておきます。もし、塾に通っているならオンラインで先生に質問をするのも良いでしょう。また、塾や学校の先生に質問できないなら、教科書やテキストの関連するところを読み直すのが効果的です。
例えば、分数の足し算・引き算が苦手なら、教科書を見ながら問題を解き直してみるのがベストです。

4. 勉強の計画を自分で立てていないときは?

勉強の計画を1から10まで親が立ててしまうと、子どもは「させられている」気持ちが強くなります。また、保護者の方は計画通りに学習が進まないと、イライラして子どもを叱ってしまうかもしれません。

子どもたち自身が計画を立てれば、勉強はより能動的なものになります。さらに、勉強の計画は、「表」として目に見えるものにすることも大切です。「見える化」することで、子どもたちも達成感を得ることができます。

計画表はスタンプラリー(スタンプを貼ってチェックする)形式のものが効果的です。その日の勉強が終わったら計画表にシールを貼ると、子どもたちは達成感を得られ、モチベーションも高まります。シールをたくさん貼れるように、科目毎にわけた表を作るのも良いかもしれませんね。

家庭学習の質を高めるために

ここまでは、子どもたちのモチベーションを上げるための「対処法」を紹介しました。次は家庭学習の「質」を高めるための方法をチェックしておきましょう!

1. 勉強時間を短く区切る

学習が定着するには、どうしても「量」が必要です。ただし、ダラダラと時間をかければ良いというわけではありません。私たちがスパっと集中できるのは15〜30分と言われています。そのため、勉強時間を短く区切って、5分ほどの休憩を取ることが大切です。

2. 長い休憩に入るときは新しい科目に手をつけてから

30分ほどの長い休憩に入るときは、次に勉強する科目の問題を少し解いておくのがベターです。ちょっとでも手をつけておくことで、長い休憩の後もスムーズに勉強に戻ることができます。

3. 自分でテストをする

学校のワークや塾のテキストの問題をただ解いているだけでは、それぞれの単元がしっかりと身についているのかがわかりません。そのため、その日に勉強したことを理解しているかのテストをするのが良いでしょう。

テストはその日に学習した問題をもう一度解いてみればOKです。解答解説を見ることなく、問題を解き切ることができれば、その日の学習は身についていることになります。わからない部分があれば、その解説をじっくりと読み、ノートにチェックしておきましょう。マークをしておくことで、後日の復習がしやすくなります。

4. わからない問題は疑問点をまとめておく

解説を読んでもわからない問題が出てきたときは、後で学校や塾の先生に質問できるように、疑問点をまとめておきましょう。疑問点をひとりで整理することも勉強になります。大切なことはわかならないものをそのままにしておかないことです。

5. 勉強を習慣にする

毎日勉強することを「習慣」にしましょう。これは学校や塾の課題だけではなく、机の上で本を読んだり、絵を描いたりすることも「勉強」にカウントしてOKです。決まった時間に机に座って作業をする、その習慣を身につけることで、勉強の効率もグっと上がります。

学校が再開されてからも家庭学習が続くように

休校期間がズルズルと延びているなかで、家庭学習に取り組むのは子どもたちだけではなく、それを見守るお父さんやお母さんにとっても大変ことです。ただ、この機会にしっかりと家庭学習の習慣が身につけば、学校が再開されてからも勉強に前向きな気持ちをもつことができます。

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